当院が大切にしていること・治療方針

当院が大切にしていること・施術方針
あなたのお体と、あなた自身に真摯に向き合う「かかりつけ鍼灸師」として

身体の不調には、痛みやつらさだけでなく、その方の生活、仕事、これまでの経過、不安や迷いも重なっています。

そのため、茨木ばんば鍼灸治療院では、症状だけを見て施術を進めるのではなく、患者さんが今何に困り、どのような状態を望んでおられるのかを大切にしています。

鍼灸師として身体を丁寧にみて、必要だと考えることはお伝えします。
しかし、こちらの考えを一方的に押しつけたり、患者さんの話や希望を置き去りにして施術を進めたりすることはありません。

身体の状態を丁寧に確かめること。
一つの働きかけごとに、身体の返事を確認すること。
分かっていることも、まだ分からないことも、できる限り正直にお伝えすること。

そのうえで、施術を受けるか、続けるか、終えるかをご自身で選んでいただく。

当院は、患者さんを施術の受け手としてだけでなく、一人の人として大切にする関係を目指しています。

1.患者さんを流れ作業の一人にしません

当院では、院長が初回から継続して施術を担当します。

担当者が毎回変わったり、あらかじめ決められた施術を誰にでも同じように行ったりするのではなく、これまでの経過と、その日の身体の状態を踏まえて施術します。

前回の施術後に、どのような変化があったのか。
その後、どのように過ごされたのか。
今日は何に困っておられるのか。

そうした一回一回の積み重ねを、施術を考えるうえでの大切な情報として扱います。

前回までに伺ったお話や経過を踏まえ、患者さんが「前にも話したのに」と感じることのないよう努めます。ただし、身体の変化を確かめるため、以前と同じ内容をあらためてお尋ねすることがあります。

また、過去に伺った内容だけで「この方はこういう状態だ」と決めつけることもありません。前回までの経過を大切にしながら、今日のお話と今日の身体をあらためて確認します。

患者さんを大勢の中の一人として扱うのではなく、一人の鍼灸師が責任を持ち、一人の患者さんと継続して向き合うことを大切にしています。

2.患者さんの話と希望を置き去りにして、施術を進めません

鍼灸師が身体の状態をみて、必要な施術を考えることは大切です。

しかし、患者さんが何に困り、何を不安に感じ、どのような状態を望んでいるのかを聞かずに、施術方針を決めるべきではないと考えています。

同じ症状であっても、患者さんが施術に求めるものは同じとは限りません。

痛みを軽くすることを最優先にしたい方。
仕事や家事を続けられる状態を取り戻したい方。
夜に眠れるようになりたい方。
症状を完全になくすことより、悪化しにくい身体を目指したい方。

患者さんによって、困っていることも、目指したいところも異なります。

当院では、まず患者さんのお話を伺い、その希望を踏まえたうえで、身体をみて分かったことと、鍼灸師として必要だと考えることをお伝えします。

患者さんの希望をそのまま受け入れるだけでも、鍼灸師の判断を一方的に押しつけるだけでもありません。双方をすり合わせながら、施術方針を考えます。

身体の状態や安全面から、ご希望どおりの施術が適切ではないと判断する場合もあります。その際は、ただお断りするのではなく、ご希望に沿えない理由と、代わりに考えられる方法をご説明します。

また、施術中に不安や苦痛を感じたとき、受けたくない施術があるとき、いったん止めてほしいときには、遠慮なくお伝えください。

施術中も患者さんの意思を大切にし、不安や苦痛を我慢したまま施術を受けていただくことはありません。

施術のなかでは、身体のことだけでなく、生活、仕事、ご家族のことなどをお話しいただく場合があります。そうしたお話や身体に関する情報は、患者さんの大切な個人情報として慎重に取り扱います。

症例紹介や講座資料などに患者さんの情報を使用する場合は、個人が特定されないよう配慮し、必要な場合には事前にご本人の同意を確認します。ご本人の同意なく、個人が特定できる形で情報を公開することはありません。

個人情報の取り扱いについては、[プライバシーポリシー]をご確認ください。

安心して話していただけることも、施術を進めるうえで大切な土台だと考えています。

患者さんの言葉を聞くことと、鍼灸師として責任を持って提案すること。その両方を大切にします。

3.施術を受けるかどうかを、ご自身で選べる関係を大切にします

初めての鍼灸院を訪れることには、さまざまな不安があると思います。

どのような施術をするのか。
自分の身体に合うのか。
本当に話を聞いてもらえるのか。
一度行けば、その後も通うよう強く勧められるのではないか。

こうした不安があるのは、自然なことです。

当院では、まず施術や考え方を知り、ご自身に合うかどうかを判断していただくために、初回無料体験施術を設けています。

初回無料体験施術では、お話を伺い、身体の状態を確認したうえで、実際の鍼灸施術を体験していただきます。所要時間は約60分です。

初回無料体験施術は、通院を始めていただくためだけのものではありません。

実際に施術を受けて、

話をしやすいと感じられるか
施術の考え方に納得できるか
身体に変化や手応えを感じられるか
今後も身体を任せられそうか

をご自身で確かめていただくための時間です。

初回無料体験施術を受けたからといって、その場で施術の継続を決める必要はありません。こちらから、その場で通院を決めるよう迫ったり、継続を強く勧めたりすることもありません。

当院からは、身体をみて分かったこと、現時点で考えられる施術の方向、通院が必要だと考える場合のおおよその見通しをお伝えします。

一方で、鍼灸でできることだけでなく、できないこともお伝えします。現時点で分かることと、まだ分からないことを分け、改善の可能性を必要以上に大きく見せたり、効果を断定したりしません。

十分な情報を受け取ったうえで、施術を受けるかどうかを決めるのは患者さんご自身です。

施術を受けることも、続けることも、いったん見送ることも、患者さんが選べる関係を大切にしています。

初回無料体験施術の詳しい流れについては、[初めての方へ]をご覧ください。

4.症状名だけで、あなたの身体を決めつけません

症状名や病名は、身体を理解するための大切な情報です。

しかし、同じ「肩こり」「腰痛」「めまい」「耳鳴り」「不眠」という症状名であっても、その症状が現れている背景や身体の状態は、一人ひとり異なります。

肩に痛みがあるから、肩だけを施術する。
めまいがあるから、決められた同じ場所に鍼をする。

当院では、そのように症状名から施術を自動的に決めることはありません。

症状のある場所は丁寧に確認します。
そのうえで、脈、腹、背中、身体の動き、呼吸、患者さんのお話など、身体全体に現れているものをみます。

症状のある場所だけでなく、その症状がなぜ今の身体に現れているのか。症状が出る背景に、どのような身体の状態があるのかを探ります。

あらかじめ用意した答えに身体を当てはめるのではなく、目の前の身体に現れているものを確かめる。

症状だけでなく、その症状を現している身体全体をみることが、当院の施術の出発点です。

当院の鍼灸施術については、[当院の鍼灸について]をご覧ください。

5.今日の身体をみて、身体の返事を確かめながら施術します

身体は、毎回同じではありません。

前回と同じ症状が続いていても、睡眠、疲労、食事、仕事、天候、体力などによって、その日の身体の状態は変わります。

そのため当院では、前回と同じ施術をそのまま繰り返すのではなく、毎回、今日の身体をあらためて確認します。

そして、一つの働きかけごとに、身体がどのように反応したのかを確かめます。

当院では、一本の鍼ごとに身体の変化を確認し、その反応をもとに次の施術を判断する姿勢を「一鍼一診」と表現しています。

一本の鍼をしたあとに、脈、腹、背中、呼吸、身体の緊張などがどのように変化したのかを、鍼灸師があらためて確認します。

同時に、

呼吸がしやすくなったか
身体を動かしやすくなったか
痛みや重さの感じ方が変わったか
身体の内側の感覚に変化があるか

など、患者さんご自身が感じている変化も伺います。

鍼灸師が確認している変化だけで、施術の良し悪しを決めるわけではありません。患者さんが感じていることも、大切な身体の返事として受け取ります。

そのうえで、次の一鍼が必要なのか、別の場所への働きかけが必要なのか、あるいはそこで施術を収めるのかを判断します。

鍼の本数を少なくすること自体が目的ではありません。その時点で必要だと判断した部位に、身体の反応と負担を確かめながら、刺激の量や回数を調整します。

施術を重ねれば重ねるほどよいとも考えていません。身体の体力や負担を確かめ、すでに十分な変化が現れていれば、必要以上の刺激を加えません。

こちらの考えを身体に押しつけるのではなく、働きかけに対して現れた身体の返事を受け取り、その返事に応じて施術を進めます。

6.身体の状態や施術の考え方は、できる限り説明します

何をされているのか分からないまま施術を受けることは、不安につながります。

当院では、

現在の身体をどのようにみているのか
身体にどのような状態が現れているのか
なぜその施術を提案するのか
施術によって何が変化したのか
今後どのような経過を確認していくのか

を、できる限り患者さんに分かる言葉でお伝えします。

専門用語を使うことが必要な場合もありますが、専門用語を並べるだけで説明を終えることはしません。患者さんご自身が、今の身体や施術の方向を理解できることを大切にします。

また、施術後に変化があった場合だけでなく、期待していた変化が十分に現れなかった場合にも、その事実を曖昧にしません。

変化が乏しければ、身体の見方や施術方針を見直します。同じ施術を漫然と繰り返すのではなく、なぜ変化が現れなかったのか、別の見方や方法が必要ではないかを考えます。

患者さんが安心して施術を受け、判断するために必要なことは、できる限り丁寧にお伝えします。

一方で、鍼灸の技術には、長年の臨床経験や実際の身体とのやり取りを通して身につける部分があり、そのすべてを言葉だけで正確に伝えられるわけではありません。

分からないまま施術を受けていただくことと、言葉だけでは伝えきれない技術があることは、同じではありません。施術の目的や身体の状態、患者さんが判断するために必要なことは説明したうえで、実際の身体に触れながら判断する専門的な部分については、鍼灸師として責任を持って扱います。

7.病院や薬を否定せず、必要な医療を尊重します

鍼灸施術を行うからといって、病院での治療や薬を否定することはありません。

医療機関での診察、検査、診断、投薬、手術などには、それぞれ大切な役割があります。鍼灸にも鍼灸の役割がありますが、すべてを鍼灸だけで解決できるわけではありません。

当院の判断だけで、医師から処方された薬を減らしたり、中止したりするよう勧めることはありません。

症状や経過から、検査や医師の診察が必要だと考えられる場合には、医療機関への受診をおすすめします。すでに通院されている方には、必要に応じて主治医への相談をお願いすることもあります。

鍼灸の範囲を超える状態を、鍼灸だけで抱え込むこともしません。

病院に行くか、鍼灸を受けるか。どちらか一方だけを選ばなければならないとは考えていません。

医療機関で必要な検査や治療を受けながら、体調や症状に応じて鍼灸を併用することも、一つの選択です。

院長自身も、病気を経験し、医療機関での治療と薬の必要性を患者として体験しています。その経験も踏まえ、特定の方法に固執するのではなく、患者さんにとって安全で適切な選択を優先します。

鍼灸施術を受ける際の安全上の注意については、[鍼灸施術のリスク・注意事項]をご確認ください。

8.通院回数を一方的に決めず、費用の事情も含めて考えます

身体の変化には個人差があります。

同じ症状であっても、身体の状態、症状が続いている期間、体力、生活環境、施術後の反応などによって、必要な通院回数や間隔は異なります。

そのため、初めから一律に「何回通えば治る」と決めることはできません。

当院では、初回の身体の状態と施術後の変化から、現時点で考えられる通院の見通しをお伝えします。ただし、それは身体の反応を確認しながら修正していく見通しであり、絶対に必要な回数を断定するものではありません。

実際に施術を重ねるなかで、予想より早く身体が整えば、通院間隔を空けたり、予定していた回数を減らしたりします。

一方で、期待していた変化が現れなければ、ただ回数を増やすのではなく、身体の見方や施術方針を見直します。場合によっては、鍼灸を続けることが適切かどうかも含めてお話しします。

また、施術の必要性だけでなく、患者さんの生活も大切にします。

仕事や家庭の事情、通院できる時間、体力、距離、費用などは、施術を続けるうえで無視できない条件です。

提案された頻度で通うことが難しい場合や、費用面に不安がある場合は、遠慮なくお伝えください。

費用の話をすることは、施術への意欲が低いということではありません。限られた時間や費用のなかで、何を優先し、どのような方法で進めるのがよいかを考えるための大切な情報です。

生活上の工夫や養生についてお伝えする場合も、実際の仕事や家庭環境を踏まえます。実行することが難しい方法を一方的に押しつけたり、できなかったことを責めたりすることはありません。

鍼灸師として必要だと考えることは正直にお伝えします。そのうえで、患者さんの事情を無視して、通院回数や間隔、生活の仕方を一方的に決めることはしません。

施術料金と通院方法については、[料金・通院について]をご覧ください。

9.回数券によって、通院を縛りません

当院では、回数券を設けていません。

身体の状態は、施術のなかで変化します。

初めに考えていたより早く整うこともあれば、施術方針を見直す必要が生じることもあります。医療機関での診察や、別の方法を優先した方がよい場合もあります。

そのようなとき、先に購入した回数が残っていることを理由に、必要のない通院を続けるべきではないと考えています。

通院を続けるかどうかは、購入した回数や治療院の都合ではなく、その時点の身体の状態と、患者さんにとって施術が必要かどうかによって判断するものです。

回数券を設けないことは、単なる料金制度の違いではありません。

患者さんが先払いした費用に縛られず、その時々の身体の状態に応じて、施術を続けることも、間隔を空けることも、終了することも選べる関係を守るための方針です。

10.卒業を前提に施術します

当院は、長く通っていただくこと自体を施術の目的にはしていません。

目指すのは、患者さんが定期的な施術を必要としない状態に近づくことです。

身体の状態が整ってくれば、通院間隔を少しずつ空けます。継続して施術を受ける必要がなくなれば、こちらから終了をご提案します。

ただし、卒業とは、すべての症状が完全になくなることだけを意味するものではありません。

ご自身の身体の状態が分かるようになること。
不調が起きても、大きく崩れにくくなること。
不調の兆しに早く気づき、生活のなかで対処できるようになること。
定期的な施術がなくても、日常生活を送れる状態になること。

その方にとって、定期的な施術が必要ではなくなったときが、一つの卒業だと考えています。

施術を終えることは、関係が終わることではありません。

卒業したあとも、再び身体のことで困ったときや、ご自身だけでは整えにくいと感じたときには、安心して頼っていただける存在でありたいと思っています。

患者さんを治療院につなぎ留めるのではなく、必要な間は責任を持って向き合い、必要がなくなれば送り出す。

それが、当院の考える「かかりつけ鍼灸師」の役割です。

患者さんの利益を、治療院の都合よりも優先するために

ここまでお伝えしてきた方針に共通しているのは、治療院の都合や、あらかじめ決めた答えを優先するのではなく、目の前の患者さんにとって何が必要なのかを考えることです。

患者さんの希望を尊重しながら、鍼灸師として必要なことは正直にお伝えする。
分かることは説明し、分からないことを分かったように言わない。
身体の返事と患者さんの実感を確かめながら、一回一回の施術を組み立てる。

あなたのお体と、あなた自身に真摯に向き合う「かかりつけ鍼灸師」として。

茨木ばんば鍼灸治療院は、一人ひとりの患者さんとの関係と、その日の身体に向き合う一回一回の施術を大切にしてまいります。

執筆・監修

茨木ばんば鍼灸治療院 院長 馬場乾竹
はり師・きゅう師
臨床歴22年/茨木市で開院20年

[院長プロフィール]

最終確認日:2026年7月20日


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